
医学部内科学講座(消化器内科部門)の堤翼助教が、2024年3月27日から31日にかけて京都で開催されたAPASL 2024 Kyotoにおいて「AASLD – APASL Early Career Investigator Award」を受賞しました。
APASL(アジア太平洋肝臓学会)は、1978年8月に創設されたアジア太平洋地域における最大の肝臓学会です。今年の年次総会は、桜の開花時期に京都で開催されたことも後押しし、80ヶ国から6,000名以上の関係者が参まり、肝臓領域の最先端の知識や経験に関する活発な情報交換が行われました。


堤助教はAPASLとAASLD(米国肝臓学会)のジョイントセッションである「Young Investigator Workshop APASL-AASLD」に登壇しました。「Hepatic Lobular Inflammation is the Upstream Prognostic Factor in Patients with Biopsy-Proven MAFLD: A Multi-Center Study」(生検で証明されたMAFLD患者では、肝小葉炎症が肝線維化よりも最も影響を受ける予後因子である)について発表を行い、各国の若手研究者が参加した中から、日本から唯一の受賞者として選出されています。
堤助教のコメント
「この多施設共同研究によって、APASLが主導して提唱した脂肪肝の定義であるMAFLDが、予後に関わる患者さんを適切に囲い込めることが明らかになりました。また、アジア人の脂肪肝の予後には、肝線維化以と同等またはそれ以上に肝内炎症が重要であることが明らかになりました。多大なるご指導をいただいた消化器内科の先生方及び、国内共同研究施設の関係各位に御礼申し上げます。」